Ingo Molnár / Peter Zijlstra ほか
O(1)とCFSは、Red Hat所属だったIngo Molnárが中心でした。EEVDFの中核パッチはPeter Zijlstraが著者です。その後もGoogle、AMD、Ampereなどの開発者が修正や試験へ加わっています。
変更を提案した人と、その時代の用途
著者、メンテナー、当時の所属、企業や財団が公開した用途を機能ごとに並べます。
O(1)とCFSは、Red Hat所属だったIngo Molnárが中心でした。EEVDFの中核パッチはPeter Zijlstraが著者です。その後もGoogle、AMD、Ampereなどの開発者が修正や試験へ加わっています。
mount namespaceから始まり、PID、network、userなどへ何年もかけて広がりました。IBMの研究者を含むチームは、仮想サーバーとcheckpoint/restartの両方を背景として説明しています。
v1の核はGoogleのSethとMenageが『process containers』として提案しました。土台にはBullとSGIが育てたcpusetもあります。v2はTejun Heoを中心に統一階層へ組み直されました。
KVMはイスラエルのQumranetで開発され、Linux 2.6.20でメインラインへ統合されました。Red Hatは2008年にQumranetを買収し、開発チームとKVMを自社の仮想化戦略へ迎えました。
IBM所属だったRusty Russellは、仮想化方式ごとに別のI/Oドライバを持つ問題を示しました。virtioは、複数のハイパーバイザで共有できるI/Oインターフェースとして設計されました。
提案者Yu Zhaoのパッチはgoogle.comの所属表記を持ちます。評価対象にはAndroid、仮想マシン、memcached、MongoDBなどが含まれました。
約20年の開発を共同プロジェクトが支えました。Linux Foundationの記録には、BMWの車載用途への関心、OSADLへの参加、IntelとBMWによる資金面の補完が残っています。
日本企業の活動を時期と領域で見る
大規模サーバーPRIMEQUESTを背景に、メモリホットプラグ、memory cgroup、スケジューリングドメイン、MCE、トレースへ取り組みました。2009年のLinux Foundation調査にも、開発者を支える企業としてFujitsuが記録されています。
エンタープライズ利用を目的に1999年から参加しました。memory cgroup、ext4、cc-NUMA、kdump、hotplug、ACPIを扱い、2014年以降はHWPOISONのメンテナも担いました。
基幹システムの障害解析を軸に、LKST、kprobes、djprobeなどの観測技術を開発しました。日立のMasami Hiramatsuらによるdjprobe論文には、プローブ処理の負荷を下げる目的と実装が記録されています。
NTT DATAは2003年からTOMOYO Linuxを開発しました。15回の提案を経て、Linux 2.6.30でメインラインへ統合されました。同じリリースでは、NTTサイバースペース研究所のNILFSも統合されました。
自社SoCでメインラインLinuxを動かすため、アーキテクチャ、Device Tree、電源管理、映像などを継続して上流へ送っています。現在のMAINTAINERSにもRenesas SoCの専用領域とメーリングリストがあります。
家電でLinuxを使う立場から、起動時間の研究会、Fuegoテスト、Embedded Linux Conferenceなどの開発基盤を支えました。2011年にはLTSIへ参加し、製品寿命に合う保守期間を共同で求めました。
家電向けLTSIに参加し、2016年からはCivil Infrastructure Platformを主導しました。発電所や交通など、長期間稼働する機器へLinuxを組み込む立場が確認できます。
LTSIで家電向けカーネルの保守に参加しました。近年はAutomotive Grade Linuxの理事企業として車載基盤に関わり、2025年には仮想化を使うSoDeVをHondaと共同で主導しました。
大容量メモリ、NUMA、hotplug、障害検出、ダンプ、トレースへ活動が集まりました。サーバーを販売し、自社でも顧客システムを支える企業が、運用中に壊れ方を調べて復旧する機能を上流へ送りました。
TOMOYOやNILFSのメインライン化が進みました。家電各社は起動時間、試験、製品で使うカーネルの保守期間を共同課題として扱いました。
LTSI、CIP、AGLを通じて、長期更新、テスト、SoC対応、車載向け仮想化を共同開発しています。この層はメインラインのコミットに加え、保守用カーネルと試験基盤も成果に含みます。